歴史小話1  吉備津の釜〜鳴釜神事〜

鳴釜神事
吉備津神社には鳴釜神事という占いがあります。今回はこの鳴釜神事について取り上げたいと思います。
鳴釜神事は釜の上に蒸篭(せいろ)を置いてその中にお米を入れ、蓋を乗せた状態で釜を焚いた時に鳴る音の強弱・長短等で吉凶を占う神事のことです。
江戸時代の怪奇小説雨月物語』(上田秋成)に、「吉備津の釜」という物語がありますが、これは吉備津神社の鳴釜神事を題材に書かれたものです。


●起源
垂仁天皇の御代、吉備国に温羅(うら)という名の百済の王子が来訪し、そのまま土地の豪族となる。
しかし温羅は四道将軍として大和朝廷から派遣された吉備津彦命孝霊天皇皇子)によって討伐され、その首を刎ねられてしまう。
ところが温羅の首は死後何年たっても大声を発して唸り響いた。
吉備津彦命は部下の犬飼武に命じて犬に喰わせ髑髏にしたが、それでも唸り温羅の首は唸り続けた。
そこで吉備津彦命は温羅の首を吉備津宮の釜殿のかまどのしたに埋めたが、なお13年間唸り続けた。
ある夜、吉備津彦命の夢に温羅が現れ、温羅の妻である阿曽郷の祝の娘である阿曽媛(あそひめ)に神饌を炊かしめれば、温羅自身が吉備津彦命の使いとなって、吉凶を告げようと答え、神事が始まった。


●『雨月物語』「吉備津の釜
吉備の豪農の放蕩息子井沢正太郎が吉備津神社の神主の娘磯良(いそら)との婚儀の吉凶を占う時、釜が全く鳴らなかった。結婚後正太郎は袖という愛人をつくり、金を奪い蓄電した。結局、不誠実な正太郎を恨んで亡霊となった磯良に正太郎はとり殺される。


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