歴史人物4 伝説上の斎王 荳角皇女(ささげのひめみこ)
荳角皇女(生没年不詳)
父:継体天皇
母:娘麻績娘子(息長真手王の娘)
別名は篁麻皇女。『古事記』では佐佐宜女郎(ささげのいらつめ)。第5代伊勢斎王。
『日本書紀』『古事記』に簡潔な記事のみが残され、斎王としての経歴は不明。
『日本書紀』継体紀以降の斎王の記述は事務的であるが、継体・欽明・敏達・用明の四代の記事には、用語や用字に統一性がないので、ある時期に一斉に補筆されたとは考え難く、記事の信憑性は高いといえる。
また伊勢神宮の成立を検討している直木孝次郎氏・岡田精司氏・門脇禎二氏などの多くの研究者が、この期の史料にはかなりの信憑性があると考えている。
つまり継体朝の荳角皇女は実在が認められる初めての斎王であり、雄略紀のような伝承レベルの斎王とは一線を画している。