岡山の歴史遺産38  旧埴原家(きゅうはいばらけ)


旧埴原家
☆所在地:岡山県高梁市石火矢町
☆アクセス:JR伯備線備中高梁駅から徒歩15分
☆開館時間:9時〜17時
☆休館日:年末年始(12月29日〜1月3日)
☆入場料:共通券=大人400円、小・中学生200円
☆概要
江戸時代中期から後期にかけて、百二十石から百五十石取りで、近習役や番頭役などを
務めた武士の住宅。
江戸後期の建築として、平屋建て、西向きの正面の屋根は流れ向拝、その側面はすがる破風とし、桟瓦葺き、南北の破風は入母屋造り掛瓦の箕甲葺き、三ツ花懸魚を取り付け寺院を思わせる屋根である。
玄関には幅二間の式台を設け、玄関の間(出居)は壁を数奇屋風に朱色とし、正面には一間半の棚を設けている。また式台の上部には、袖切ををした水引紅梁に若葉を施し、蟇股には加賀前田家が使用した梅鉢の家紋を彫刻している。
玄関南隣にある十二畳の「座敷」は本床造り、海老束で支えた違い棚に天袋、付書院には禅宗風の花頭窓を配置し部屋の鏡は京風の格子欄間となっていて、柱はぜいたくな面皮柱を使用。
その北隣りの四畳半の部屋の押入れを隔てる壁には下地窓(塗りさし窓)が設けられ、床柱を省略した数寄屋造りの面影を残す。
また屋敷裏には蔵や車つるべ井戸が残る。
旧埴原家住宅は、藩主勝正公の生母の実家でもあるため、松山城下の武家屋敷としては、寺院建築や数奇屋風の要素を取り入れた珍しい造りであり、市の重要文化財に指定されている。


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